Redneck 2017 5 7

 私が生まれた家は、農家でした。
日本の平均的な農家に比べれば、
耕作面積は大きかったと思いますが、
それでも生活は豊かとは言えなかったと思います。
 大粒の汗が流れ落ちている父母を見て、
私は農作業の手伝いをしました。
 その時、父母から「首に手拭いを巻け」と言われましたが、
それでは、外見が「田舎のおやじ」になってしまいますので、
私は、手拭いを使わなかったのです。
 しかし、後になって、大変なことになったのです。
首筋というか、首の後ろが日焼けをしてしまい、
赤くなって、ひりひりと痛むようになったのです。
薬を塗りましたが、あまり効果がなく、痛みが2日ぐらい続いたと思います。
 「Redneck」とは、日本語に直訳すると、「赤い首」となるでしょうが、
アメリカでは、屋外で、肉体労働をして首が赤くなった労働者の意味です。
首筋が赤くなるということは、白人の肉体労働者のことかもしれません。
こうした人たちが、トランプ氏の大統領選挙当選の原動力になったかもしれません。
 さて、父母が、一生懸命働いたおかげで、
私は、大学に入学することができましたが、
そこで、不思議なことを見ました。
 当時は、学生運動が盛んで、
今風に言えば、リベラル運動となるのでしょうか。
 そういう運動に参加している人に、意外な人たちがいたのです。
東京という大都会の一等地に生まれて、自宅は裕福な家庭なのに、
学生運動に参加している人たちがいたのです。
 私は、「なぜ、大都会に生まれて、裕福な家庭なのに、
学生運動に参加するのか」と、ずっと不思議に思っていましたが、
後になって、知人から聞いたところでは、
「裕福でも、彼らが学生運動や左翼運動に参加するのは、
一種のファッションであり、格好いいからだ」というのです。
私は、「Redneck」でしたが、そういう学生運動には参加しませんでした。
 「超一極集中社会アメリカの暴走」(小林由美)という本には、
このようなことが書いてあります。
 アメリカ国民は、富の集中や金権政治にうんざりしています。
労働者の味方だったはずの民主党が、
クリントン政権の頃から都市の進歩派富裕層を主要な資金源に取り込み、
彼らの利益を代表するようになりました。
 アメリカは、Flyover country(上空を飛ぶ国)になって、
つまり、権力者も資金も、東海岸と西海岸を飛行機で往復するだけで、
その空路の下にある大陸中央部は、完全に無視され、馬鹿にされている。
中西部や南部の労働者は、生活困窮の原因をそのように認識していました。
(引用、以上)














































































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